EnergyPlus

EnergyPlusはDOEで開発されており、 1970年代後半から1980年代に開発されたBLASTとDOE-2にそのルーツを持っています。EnergyPlusは建物の暖房、換気、空調設備(HVAC)などをシミュレーションでき、今日、世界中で最も利用されているシミュレーションソフトウェアの一つです。

また、EnergyPlusは革新的な特徴を持っています。計算の内容によってタイムステップを変更できること、室間の空気の流れを計算できること、熱的快適性の評価、自然換気の評価、太陽電池の評価などです。

EnergyPlusは無償で入手できますが、基本的に計算部分の配布であり、利用者のためのグラフィカルユーザーインターフェイスの配布は行われません。利用の基本はEnergyPlusがシミュレーションに必要とするテキスト形式のデータはユーザーが作成しなければなりません。また、シミュレーションの結果もテキスト形式で出力されるだけで、グラフ化は別途、ユーザーが行う必要があります。

ただ、EnergyPlusの計算部分はそのままに、データの入力部分、シミュレーション結果の表示部分を担うサードパーティー製のソフトウェアも存在します。これらは有償のものもあれば、無償のものもあります。また、完全にEnergyPlusを取り込んだ形のものもあれば、入力データのみを作成するものもあります。

例えば、CYPE-Building Services、Demand Response Quick Assessment Tool、DesignBuilder、Easy EnergyPlus、EFEN、AECOsim、Hevacomp、MC4 Suite、そしてSMART ENERGYなどです。開発中のものもあれば、市販されて利用されているものもあります。

図1 EnergyPlusのデータ作成

図1に示すように、EnergyPlusの入力データは現在、気象データの時刻別外気温などの値以外は全てidfという拡張子をもったデータに記述されます。このデータをEnergyPlusが読み込んでシミュレーションを行い、このidfファイルに記述した出力項目をテキストデータ、あるいはsql形式のデータに出力します。

構造は非常に簡単でEnergyPlusを利用するには間違いなくidfファイルを書けば良いことになります。しかし、建物の形状もこのファイルに記述されることになります。例えば壁であれば4つの座標(x、y、z)値を書く必要があります。非常に大変な作業になります。通常、形状データは図2に示すようにSketchUpでモデルを作成し、作成したモデルをidfファイルに変換し更には修正を施す事で行なわれます。

図2 SketchUpによるモデルの作成

このプロセスをパッシブシステムを対象に説明した入門書を市販(1000円、消費税別)していますからご購入ください。EnergyPlusの入手方法も示してあります。

(書籍名)「EnergyPlusによるパッシブ・デザイン建築入門(Windows版)」

URL:http://www.dlmarket.jp/products/detail/239013

シミュレーションに使用する気象データは拡張アメダス気象データをEPW(EnergyPlus Weather Data)形式にしたものを使います。この作成方法に関しては日本の気象データ(EPW形式)に示します。

© Koji Takemasa (Ph.D.) 2014